2020年5月
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牛や豚、肉以外は何に使用されるのか。
皆様お久しぶりです。
更新と勉強をサボっていた私の怠慢お許し下さい。そんな弱い私のブログを
覗いて下さったアナタ様、なんと有り難い・・・。
ところで、皆様、コロナウイルス影響下にある昨今、いかがお過ごしでしょうか?
コロナウイルスの影響は革の業界でも今後色々なところで表面化していきそうです。
直近では、今後特に欧州産の革の入荷が減ること。
また輸入で多くを賄っている原皮(革の材料)の入荷が減ること。
なので、革の価格が上昇していくことは予想されます。
ただ、豚の革に関しては、国内でほぼすべての供給が賄われていますので、
そこはあまり影響ないかと思います。
革に関しては上記なのですが、実は牛や豚の利用形態は多岐に渡っています。
今日はそんなことをお伝えできたらと思います。
革に直接関係ないのですが、革が食肉副産物のごく一部にしか過ぎないことを知っていますか?
そんなことを知って革を使うと、すべてが影響し合っている中で、自分が担っているものがいかに小さいのかが見えてきます。
ここでは、牛、豚に関して調べたことを書いてみました。
精肉・・・牛肉、豚肉 利用方法・・・食用
内臓・・・牛、豚の内臓 ・・・食用、ソーセージケーシング、非食用(ラケット用ガットなど)
脂肪・・・牛脂、豚脂 ・・・食用、石鹸、潤滑油
血液・・・牛血、豚血 ・・・ブラッドソーセージ
血清アルブミン ・・・化粧品副資材、皮革仕上げ剤
血粉 ・・・飼料、肥料
皮・・・牛皮、豚皮 ・・・革、にかわ、ゼラチン、コラーゲン製品
骨・・・牛骨、豚骨、骨ゼラチン、骨油 ・・・食用、カプセル用、石鹸、ローソク、軟膏基材
骨粉、骨炭 ・・・飼料、肥料、脱色用活性炭
毛・・・牛毛 ・・・フェルト、ブラシ
豚毛 ・・・ブラシ
角、蹄・・・蹄油 ・・・飼料、肥料、潤滑油
精肉に4~5割が利用されています。内臓は2~3割が食用。私たちが食用として頂いていない部位は
3~4割もあります。革はなんとなく分かりますが、牛、豚はそれ以外の部位も工業用や飼料用として大量に
使用されています。
当社の近くに解体後の牛や豚を、さらに用途別に分ける工場があり、私は小さいころからそれを知っていました。
そういう事実がある。
それがいいとか悪いとか、そもそも肉食に問題がある、とか、
色々な意見があると思います。
宗教的に禁じられている面もありますし。
人の身体や心、環境への影響を考えてのことだと思います。
自分が思うのは、上記が今現在の事実だということを知っているのが大切だということです。
様々な経済のつながりや、歴史的な大きな流れは、生き物の本能や欲望に根差した結果です。
だったらせめて自分にできる小さいことをやるのみです。
しっかり仕事をして、ちょっとでもいい革にできるように精進するだけですが、
まだまだだからたくさんお叱りを頂きます。
そんな時、自分のやっている小さいことにもちゃんと意味があるし、
しっかりできない時は、実は自分に不都合があるのだ、と反省します。
やれることはしっかりやり、今できないなら1ミリづつでも日々やれる範囲を広げるだけ。
コロナウイルス。
目に見えない小さなウイルスなのに、世の中に計り知れない影響があります。
自分のやることやらないこと、出来ること出来ないこと、
身の回りの事、小さくても軽く扱ってはならないと感じる今日この頃です。
それでは。