2020年5月
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革の繊維について
みなさんこんにちは。
今日は、革の繊維について書いていきます。
当社は革製品のパーツやベルトを大量に作成します。ですから、半裁革のどこからパーツを切り出すか、
とっても気をつけます。
以下、特に大判の革を購入される方、パーツ作成時に革のどこを使っていくか迷われた際、
参考にして頂けましたらと思います。
ただ、皆さん作成時に手で触って張りやしなやかさを感じつつ作られているかとは思います。
革の難しいところは布などの素材とちがい、場所、部位によって繊維の密度がちがうことです。
均一で規則正しく、どこでも同じ厚み、繊維密度のパーツがとれるわけではありません。
そこがまた面白いところでもありますが。
動物には動きがあります。牛の生きていたときの姿を想像すると、イメージが湧きやすいです。
四足で立っていましたので、背中からお尻(バット、ベンズ)は引き締まって丈夫です。
お腹~脚(ベリー)はよく動くし重量もかかっているので柔らかく柔軟性があります。繊維は緩やかな結びつきです。
どこが一番厚みがあるのかというと、首(ネック)の部分です。ここは床面を見ると太い繊維の束が平行に
見られます。ただ、繊維の結びつきはあまり密ではないです。太い繊維の束が横にキレイに並んで
皮が厚くなっている印象です。動かしやすいのと、首をしっかり守るのがここの皮の役目だったのでしょう。
続いて肩(ショルダー)では、繊維の束は少し細くなります。ただ繊維の束自体の結びつきがしっかり
してきます。繊維束の密度が高まって、繊維の交錯が多くなりました。この部位は首より少し
伸びやすく柔軟です。肩をしっかり動かしていたのでしょうか。
そして背中~お尻(バット、ベンズ)ですが、繊維は太い繊維束、細い繊維束、両方がしっかり交錯して
線維の枝分かれが多く繊維密度が最も高い部位になります。動きが少なく固く締まった皮だった場所です。
厚みもしっかりしています。
お腹~脚(ベリー)は、繊維の束は交錯も少なく、繊維同志に間隔があるフワッとした軽い感触になります。
最もよく動き、柔軟性のある皮の場所ですが、繊維の方向は不規則でキズ等も多い場所です。
革はステアくらいまでの牛の場合、鞣した後で元厚は5~6ミリです。
カーフスキンの場合は、バット部分でも大体2~3ミリです。
大きい大人の牛の方は、革が厚く硬くなります。日焼け、キズ等も多いです。
そしてあまり意識しないかもしれませんが、繊維中の脂分は多めです。ヌメ革の場合それを感じます。
ただ、革の保管状態や革がいつからの在庫か、そして鞣しの際の加脂の状況にもよりますので
一概にはいえません。
仔牛の場合、薄く繊細な革になり、銀面のキズは少ないです。
当社は、ベルトや鞄の持ち手など、長い間負荷のかかるパーツは、繊維のしっかりした
背中の方の革を通常使います。まずその部分のパーツを先にカットします。
鞄のカブセ等は生地のキレイな部位を優先しますが、柔軟でありつつ、革が素直に曲がる方向を
考慮します。また、革が伸びないようにパーツが引っ張られる方向に対して繊維方向が交差する
ように裁断しますが、製品が出来る際、革の筋の方向で美観が損なわれないかも注意します。
色々な条件でどの状態を優先してパーツをカットするか迷うところだと思います。
が、すべてを満たすのはなかなか難しいところではありますので・・・、
どんなパーツでどんな出来上がりになっても、その革の個性だ、と考えるくらいが楽しいのでは?と私は思います。
さて、半裁で、カットして購入する場合、どの部位を購入するか迷うかと思います。
・ベルトや持ち手を作る時・・・背中の方を背に沿って長めに購入するのがおすすめですが、
大体の革屋さんは、その革のいい部分(バットとか)だけ購入されること自体
ダメという場合もあります。
その場合は、バットやベンズに最初からカットされている革をご購入されるのが
良いでしょう。
・トートバック等、鞄を作る時・・・作る作品の大きさにもよりますが、すべてしっかりした生地で行きたいなら
上記の、ベンズ、バットでカットされている革がいいでしょう。
が、コスト的に問題がある場合は、可能なら半裁革を背に垂直にカットして、
1/4~1/2等で購入するのもアリかと思います。
その場合、生地のしっかり具合では、お尻の方を多く含む革がしっかり
しています。多分こっちは比較的価格は高くなります。
個体差があるので可能なら実際革を触るのが良いのですが、ショルダー
方向の革の方が生地は柔軟です。価格は少し安くなるかもしれません。
持ち手部分は、背中の厚みと繊維密度がしっかりした部位、他のパーツは
その下の方の生地のキレイな部位、小さいパーツや裏地等はベリーの方の
革、この部位も使い方を工夫すれば味わいのあるパーツにできます。
大体の革屋さんは半裁からのカット販売をあまりしていないです。最初から部位別にカットしてあるか、半裁を
背中に対して垂直に短冊状にしたり、A4等規格の大きさにカットしてあったり(その場合部位は分かりにくですが)。
というのは、革はデシ(10㎝角)いくら、という販売方法なので、バット~ベンズの良い部位だけ買われてしまう
と、同じ価格でも後に品質の劣る部位ばかり残ってしまう場合があるからです。
なので、本当は半裁を一枚で購入すると革屋さんはホッとします。
が、そんな一枚もいらないよ、というのがクラフトされる方の現実かと思います。そしてなるべくお値打ちに革の
部位もある程度考慮、理解した上で購入できるならいいですよね・・・。と、私は思うのですが。
私は結構素人なので、その辺りをあんまり考えずお客さんの欲しいところだけをカットして売ってしまったり
するのですが、社長には怒られます。確かに残った部分を次に買うお客さんが、良い部分を選べないし、
値付けも同じ面積の場合でも最悪変化させる必要が出てきたりします。
のですが、ぶっちゃけ私は早いもん勝ちだと思っていますので、来られたお客さんがいたら、
とりあえず現状の在庫のヌメ革を見て頂いて好きなところを好きなだけどうぞ、っていうスタンスです。
でも、確かに運任せなところがありますので、これからもう少し在庫状況を公開したり、半裁カットでも、
部位やカット方法で、なんでこういう値段なのかある程度明示していこうかとは思います。
皆さんご理解いただけましたら幸いですが・・・、私はお客さんとお互いに話し合って合意して、作るものに
応じた必要十分な革をお値打ちにがホンネなところです。
ですから、まあ、結構その時ある革に、ご来社でも、電話でも、メールでも、巡り合った方が良い革の、
好きなところをゲットしていくのが実態です。多分、実は世の中の革屋さんの多くも、お客さんと信頼関係を
結びつつそんな感じなんでは?と考えています。
当社に関しては、漉きや染め裁断の加工もしていますので、ヌメ革から自分の革を作りたい方とは
よくお話をします。この革は、どこの部分からカットしてこの作品を作った、ということを話のネタにされる
方もいますので。
色々書きましたが、上記はあくまで指針で、革の使い方は作品や作り手さんによるし別に決まっているわけ
じゃありません。
あくまで、革は生きていた動物の皮だから、その体のどこかだったか、ということを理解したら
もっと作ることが楽しくなるんじゃないかな?と思ったので。
それでは!
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革の部位の名称について。
みなさんこんにちは。
写真は半裁(一頭の牛の半身、写真は左半身)の革をランドセル用に染めたものです。
今日は革の部位(名称)について。
牛の身体をまずは想像して下さい。お腹で開いて、四肢が上下に向いている状態です。
頭回り・・・ヘッド(顔はフェイス、頬のところはチークともいいます)
首回り・・・ネック
ここまでの肩までを含む革、または肩部のみの革を・・・ショルダー
足とお腹・・・ベリー(英語で腹)
半裁(背中で分割した革)の場合は、お腹の方と背中の方で分割した背中側は・・クロップcrop
(背中の縁が直線にカットしてある場合)
お腹側の広いところは・・・サイド
丸革(一頭の革)より、ヘッド、ショルダー、ベリーをカットして残った革=背中~お尻の革・・・バット
で、その丸革バットを背中に沿って分割した革を・・・ベンズ
ベンズ?
英語だとbends表記です。
bendは曲げるという意味ですが、sが付きますね。複数形になって動詞が名詞化した単語です。
で、合わさった部分、という意味もあるようです。
すいませんちょっと分かりませんが、昔の話ですが、父と話していた時に「盾みたいな形」
だからという話があったような・・・・。
まあ、ベリー、ショルダーをカットして残る部分がバット、それを分割するとベンズなのですが、
確かに盾みたいな形のような・・・。ベンズに英語でそういう意味があるか定かではありません。
盾を斜めに構えた時のことをそういうとweblio辞書に書いてありました。
ごめんなさい、ここまでしか分かりませんでした。
よく「バット」と「ベンズ」何が違うの?と聞かれますが、「ベンズ」は丸革のバットを背中に沿って縦に分割した革、
という認識です。
または、半裁のクロップからショルダーをカットした革、という認識です。
背割り、腹割りいずれのカット方法にせよ、ベンズは革生地でもっともキレイで平滑で繊維が密な部位です。
半裁の場合、単純にお腹側と、背中側で分割した革もあります。
半裁のお腹側をカットした革・・・サイド 横腹っていう感じの呼び方でしょうか?
単純に半裁の革を、「サイド」って呼ぶこともあります。
確かに半身ですし。
半裁の背中側をカットした革・・・ハーフバック バックは身体の後ろ側(背中)ってところだと考えられます。
この革は上述の「クロップ」とほぼ同じ部位の革です。
ちなみに「縁革(エンカワ)」はヘッド、ショルダー半分くらい~お腹のベリー~お尻の方の一番ふちっこの革、
と国内では言われています。生地として使いにくいこういった部分は、最近だとヴィンテージ風の加工が
なされたりして、上手に格好よい生地になったりしていますね。あとは小さい革パーツになったり、
端切れとして販売されたりします。
図解とかで見ると、色々名称が書いてありますが、基本英語の名称をそのまま使っている感じなので
牛肉の部位みたいに「なんでこういう名前なんだ。」というひねった呼び方は少ないかと思います。
すいません。認識、認識、と書いてますが、実際、革の部位は国や地域でカット方法や名称が、
それぞれあるようなので、名称はあくまで一般的、代表的にそう呼ばれている、というところが
実態です。正直、あまり厳密でもなく、お互いの話の信頼関係でまだ成り立っているようなちょっと
古風といえば古風な業界です・・・。
それが、革の業界のおおらかなところと言いいましょうか、問題といいましょうか。
名称を使って会話するとオシャレだし、そういう単語を使うとカッコいいのですが、この名称もほとんど
米国からきたもので、日本の皮革業界で加工裁断や売買で混乱ないように、一応一般名称として
落とし込んでいる一つ一つの単語です。
大事なのは革を扱う際、お客さんと話が食い違わないようにすることです。オンラインがデフォルトになり
つつある昨今の世の中、名称とかももちろん大事ですが、きちんと相手の意図を理解して仕事するのは
もっと大事になるでしょう・・・。
かくいう私自身もそういう基本が、まだまだだなー、と日々反省しています。
なので、ここまで長々話をしましたが、まあ、部位の名前はザックリでいいのかな、と。
大切なのは、そこの場所の革の性質を理解して最適利用することです。
その話は、長くなるからまた次回します。
それでは。
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革の銀面って、皮のどこの話なのか。皮の成分、構造の話。
みなさんこんにちは。
色々な革の手触りに癒されてますか?
私は、製品として革になる少し前のクラスト革(素上げのヌメ革)を扱っていますので、
製品化された革より自然の状態にちょっとだけ近い質感の革を日々触っています。
革の成分や組織構造をちょっとだけ理解しておくと、ヌメ革から何かを作る時
なぜそうするのか?ということが少し分かると思います。皮革を理解するには、
その原料となる原皮の構造がイメージできるかがすごく大切です。
①構造・・・動物の皮は、上皮層と真皮層から成ります。革になっていくのは真皮層なんですが、
皮の肉面側には、当然ですが、脂肪が多く含まれる皮下組織、動物が皮を動かす皮筋が付着して
います。私のところでは、戦前くらいまでは原皮からの鞣しを行っていたので、ちょっとだけ
話を聞いたことがあります。今は鞣しはやっていませんが。
皮革を製造する過程で、フレッシングという工程があります。その段階で、肉面から上記の付着物は
取り除きます。
では、上皮層は?ここは銀面ではありません。生物学、細胞学の話に入ってしまうので、あまり詳しい
用語は使いませんが、ザックリといえば毛、と角質です。角質っていうのは外側に押しやられた
古い細胞の塊です。で、これらは生物が生きている時は自然に剥離していきます。
表皮は、なめしの段階で石灰付けをして除去します。石灰=硫化ナトリウムの作用で、毛が抜けやすくなり、
また、上皮層が溶解。同時に脂肪が溶け出します。この状態で機械的に表面を削ったり脱毛したりします。
そうやって表皮を一皮剥いて現れるのが、
②真皮層です。・・・真皮層がほぼ革になります。この層の外側(表面)を乳頭層、内側を、網状層、と
いいます。皮は多くがコラーゲンで出来ていますが、内側、外側の各種タンパク不純物を除去すると、
より純化したコラーゲン繊維が残ります。これを使って「革」を作るというわけです。
③乳頭層と網状層・・・乳頭層にはコラーゲン繊維とエラスチン繊維という繊維が、非常に密に交錯して
います。この層が銀革・銀面になります。この層には弾性繊維が多く存在しています。対してその下層の網状層
の繊維は比較的太く密度も粗くなっています。この層が床革・床面になります。
④では、製品としての革は?・・・革は、化学的機械的に、なんらかの方法で残されたコラーゲン繊維
の集まりだと言えます。が、商品としての革は、残った繊維に鞣し剤、油脂、染料、仕上げ剤、を加えて
生地にされたものです。
純化させた繊維を鞣し剤で、腐らないようにする=細胞組織を安定化させる。油脂を加える=革を
しなやかにする。染料を加える=色を付けてキレイな生地を作る。仕上げ剤で革を守る=革をできる
だけ長く使える生地にする。
繊維からなる生地って、歴史的には、動物→植物→化学と進化してきているので、その一番原始的
なものが革、だと言えるのかもしれません。
大ざっぱな説明でしたが、皮の構造から革がどうやってできているかが、少しでもイメージできたら
いいなと思います。
ここまでの話は、多分色々な革を選んでいく際の直接の重要な情報にならないかもしれません。
実際の革ごとの製革の製造工程や製法までは、革そのものを見ても詳細はすぐに分からないので。
次回は、そうしてできた(特に)牛の革の部位による違いの話を書きますね。
革のどの部分を購入して使うかは、革を購入する際の重要なポイントになりますので。
写真は、姫路産のヌメクラスト革、生成り(素上げの革)です。
それでは!
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革の区分(名称)について。
みなさんこんにちは。
今日は、革の呼び方(特に牛の革)について。
この区分を意識されている方は、生地を仕入れて製品製作されている方か多いかもしれません。
ただ、素材を購入する際、なぜその革がそういう価格なのかを判断する一つの材料になります。
概ね革の価格は、表面(銀面)の状態、で決定されます。
ただ、どの状態が価値があるかは、購入する方の好みにもよります。
染色、仕上げ方法によって革の価値は変化しますし、
良い革、って人それぞれの好みや時代の流行で変化しますから・・・。
が、希少性、キズが少ない、という基準で、やはり銀面の美しい皮、というものは確かに存在します。
そういった皮は、最終的にその美しい銀面(表面)を生かした仕上げの革に加工されます。
だから概ね価格は高めになります。
本当にザックリの説明ですが、長く生きている大人の皮は比較的安く、若い(子どもの)皮は高い、という
傾向にあります。
革の紹介で名称が明記されている場合、そういうことも価格判断の基準になります。
が、仕上げに手間がかかっている革や、産地やブランドによって価格が高い場合はもちろんあります。
なので一概には言えませんが・・・、
長く生きている生き物は経験豊富で、キズや皮膚の病気にかかっていることがある。
逆に小さいうちに亡くなってしまった生き物の皮はそういうことが少ない。
よって、希少性が高い(例えばお母さんのおなかの中で亡くなっている場合など)から価格が高いということがあります。
以下、名称は主に米国で重量区分されている呼び名です。
厚くて重い皮・・・ハイド
仔牛や羊などを含む、薄くて小さい皮・・・スキン
以下、牛に関して
ステア・・・去勢された牝牛の皮 ネイティブステア(焼印なしの皮)
コロラドステア(お腹に焼印のある皮)
バットブランデドステア(臀部に焼印のある皮)
テキサスステア(焼印あり、小さく薄い皮)
ブル・・・牡牛の皮 ネイティブブル(焼印なし)
ブランデドブル(焼印あり)
カウ・・・牝牛の皮 ネイティブカウ(焼印なし)
ブランデドカウ(焼印あり)
キップ・・・仔牛と成牛の中間の牛の皮、中牛皮、といいます。
カーフ・・・仔牛皮
当社では、主にステア牛から出来た革を多く扱っていますが、ブルやカウのような革も扱っています。
生地はそんなに美しくないのですが、厚く硬く大きい革で、工業用やベルトに多く使用します。
多分レザークラフト用にあまり用いられませんので、あまり目にしない革かもしれません。
つづいて羊。
ラム・・・子羊
シープ・・・大人の羊
国内では「ヤンピ」とも呼ばれることもあります。
次に山羊。
キッド・・・子羊
ゴート・・・大人の山羊
一枚革の大きさ(デシ数)で、大人の生き物の皮か、子供の生き物の皮か判断できます。
牛の成牛の場合、半身(半裁)で、220~250デシ。
仔牛の場合、120~150デシ程度でしょうか。
羊、鹿もこの位が多いですが、山羊は種類がたくさんあるので種によって大きさは色々です。
当たり前ですが、大きいほど大人の生き物の皮の可能性が高いということです。
また、カットの方法(背割り、足頭など(縁革「エンカワ」と言います)をカットして背中~お尻のみにする、など)
によって明記されている革の大きさは変わります。
ただ、小さくカットしてある革は、どういう牛の革なのかそこのところは分かりにくいです。
ネットショップの革屋さんなら、そういうところを含めて明記されていらっしゃるならかなり信頼できると思います。
が、大体カットレザーの場合、美しい生地をセレクトして製品化しています。
なので少し高いと感じる場合があるかもしれませんが、カットレザーの生地は生き物の形が残っている革
よりは美しいと考えられます。
欧州産の革は仔牛の皮が多く、背割りはあまりしていません。
背中~お尻の生地のいい部分をそのまま生かして裁断している場合が多いです。
そういった、「キップ」「カーフ」明記の革は、若い牛で概ねデシ単価も高くなっています。
本当に希少価値の高い革は、高級ブランドのバック等に利用されます。
加えて革の仕上げ方法でもコストは変わります。
他にない独特の個性的な仕上げが施されている革なら、上記は別にして価格が高いかもしれません。
「なんでこういう価格なの?」
と皆さん考えるかと思いますが・・・、
結局、若くて、生地がキレイで、仕上げに手間がかかっていそう、な革が高価と言えます。
・・・まあ当たり前の結論になりますが、そういうことです。
ただ、私が思うに、革は使う方の好みで価値が変わるので高い安いのその辺りはなんとも言えません。
私としては、皆さんが革で楽しく何かを作って、特別な体験が出来たらそれで良いだけです!
ウチの革は、北米産の原皮から作っている革です。
もしかしたら、自分が食べた牛の皮かもしれません。
有り難いことです。
それでは!