裁断

%e8%a3%81%e6%96%ad
  • レザーや布生地で型抜き裁断を選ぶとよいケースとは

    一度に多くの生地を裁断しようとすると、ズレてしまうことは多いですよね。

    レザーや布などの生地をまとめてカットする際に役立つのが型抜き裁断です。特に、複雑な形状や大量生産が必要な小パーツの裁断では効率化に役立つでしょう。

    本記事では、型抜き裁断の仕組みやレザーと布の裁断方法の違いを解説し、中小事業者や個人事業主にとってのメリットを解説いたします。

    型抜き裁断とは?

    抜き型裁断は、特定の形状の金型を使用し、素材を精密かつ効率的に切り抜く加工技術です。同じ形のものを大量にカットする際に、レザーや布、紙、ゴム、プラスチックなど幅広い素材で用いられています。

    以下の手順で生地をカットするのが、型抜き裁断の一般的な方法です。

    1. 金型の製作
    2. レザー・布生地の裁断
    3. 精度の調整

    次に、これらの工程を詳しく解説いたします。

    1.金型の製作

    抜き型裁断の第一歩は、製品の形状に合わせた金型を製作することです。金型は素材や製品に応じて鋼材や特殊な合金で作られ、耐久性を確保しつつ、繰り返し使用できる構造に仕上げられます。これにより、同じ形状のパーツを安定した精度で大量に生産できる準備が整います。

    2.裁断工程

    金型が完成したら、裁断工程に移ります。

    裁断機(クリッカーやプレス機)に金型をセットし、素材を金型の下に配置して圧力をかけることで、型通りに素材をカットします。裁断機の強力な圧力を利用してカットするため、数多くの枚数の生地をまとめてカットできるのです。

    また、このような裁断方法は、厚みや硬さのある生地でも早く正確にカットできる利点もあります。

    3.精度の調整

    裁断の精度は、金型の刃の鋭さや裁断機の圧力設定、素材の固定方法によって決まります。特に小さなパーツや複雑な形状のパーツを裁断する際には、金型と素材の位置をしっかり固定し、ズレや歪みが生じないように調整が重要です。

    布・レザーの裁断方法の違い

    型抜き裁断は、生地の特性に合わせた調整が必要です。ただ、生地に型を載せれば裁断できるわけではありません。

    次に、布とレザーの裁断方法の違いを解説いたします。

    レザーの裁断に求められる技術

    レザーは1枚1枚厚みや硬さが異なるため、金型の刃の鋭さと機械の圧力の調整が重要です。

    生地に合わせた調整と裁断機の強い圧力で、レザー特有の風合いを損なわず、美しい仕上がりを保つことができます。

    布の裁断に求められる技術

    薄手の生地もある布の裁断では、裁断面のほつれを防ぐプレス力のコントロールが重要です。

    布は形状やパターンの安定性も求められるため、固定具を使ってズレを防ぎ、安定した裁断を行うよう心がけています。

     

    型抜き裁断では、機械の圧力以外にもさまざまな調整が必要です。

    ↓詳しくは、以下の記事でも解説しておりますので、ぜひお読みください。

    クリッカー型抜き裁断で、抜き台(裁断板)のコンディションを保つ大切さについて。

     

    レザーや布を型抜きで裁断する利点

    レザーや布においても、型抜き裁断の強みは正確さとスピードです。具体的には以下のメリットが考えられます。

    一度に大量の生地をズレずに裁断

    型抜き裁断は、一度に複数枚の生地を同じ形状で裁断できるため、量産が可能です。

    金型に沿って正確に裁断できるため、ズレが生じにくく、均一な品質が確保されます。これは特に、大量生産が求められるアパレルや内装部品などで大きなメリットになるでしょう。

    アパレルから工業用部品までの対応力

    型抜き裁断の利点は、アパレル業界での活用だけでなく、工業用部品の加工にもあります。ゴムパッキンや防音材、フィルター部品など、さまざまな素材を裁断できるため、多様な業界に対応できます。

    柔軟な対応力を持つ型抜き裁断は、幅広い製品の製造において信頼されている技術です。

    レザー・布の型抜き裁断のオーダー方法

    レザー・布生地の型抜き裁断を依頼する際は、以下の2点を確認しましょう。

    1. 見積もりの依頼とサンプル作成
    2. 素材と金型のチェック

    型抜き裁断のオーダーで抑えておきたいポイントを解説いたします。

    1.見積もりの依頼とサンプル作成

    型抜き裁断を依頼する際は、まず見積もりを出してもらい、金型の作成費用や裁断費用などを確認します。

    次に、オーダーが決まればサンプルを作成するのがおススメです。サンプルで仕上がりを確認することで、製品のイメージを共有できるため失敗がありません。

    2.素材と金型のチェック

    発注時には、裁断する素材の厚さや硬さ、最終用途を担当者に伝えるとともに、金型の形状や加工の詳細も確認しましょう。これにより、製品の用途に合わせた裁断方法が選定され、最終製品の品質向上が図れます。

    まとめ

    型抜き裁断は、レザーや布といった素材の小パーツを効率的に作成するための非常に有効な技術です。

    レザーや布の小パーツを安定した品質で大量生産する際には、型抜き裁断が効率化や品質向上に役立つでしょう。

    布やレザーの裁断でお困りの際には、いつでもご相談ください。

    また、型抜き裁断については下記の動画からもご覧いただけます。

  • 涼しくなると革が断ちやすくなることについて。

    涼しくなると、革の型抜き裁断が格段にしやすくなることをご存知でしょうか?

    気温が下がることで革の物理的特性が変化し、裁断加工の精度が向上します。暖かい状態の革は柔らかく、切断時に歪みやずれが生じやすくなります。一方、低温の環境では革が硬くなり、より均一で精密な裁断が可能になります。

    このような温度管理の重要性を理解することで、裁断の質を高め、効率的な加工が実現します。当社では、最適な環境で型抜き裁断を行い、高品質な仕上がりを提供しています。革や布の型抜き裁断を検討している方にとって、ぜひ知っておきたいポイントです。

    気温と革裁断の関係

    気温が下がると革の裁断がしやすくなる理由は、革の物理的特性と加工技術に関連しています。

    低温環境では、革が硬くなり、より均一で精密な裁断が可能になります。革が温かい状態では柔らかくなり、切断時に歪みやずれが生じやすくなります。一方、気温が下がれば素材の柔軟性が抑えられ、切り口が綺麗に仕上がります。

    温度で変わる裁断機の切れ味

    低温下での裁断は、刃物の切れ味を保持するのにも効果的です。

    温度が上がると革の繊維が柔らかくなるため、刃物が切り進みにくくなります。逆に、気温が下がると革の繊維が締まり、刃がスムーズに通るため、作業が効率的に進みます。

    裁断加工の質を高める温度管理

    素材と裁断機の特性を理解し、適切な温度管理を行うことは、加工の品質を向上させるために重要です。

    加工の効率に差が出るため、大量の裁断には気温を考慮に入れた作業環境の整備が不可欠です。これらの条件を踏まえ、最適な環境で作業を進めるよう心がけています。

    型抜きクリッカー裁断を動画で紹介