革(特にヌメ革)は天然素材のため、一枚ごとに状態が異なります。A3サイズ以上程度の大きなパーツをクリッカー裁断する際、適切な型入れ(裁断レイアウトの調整)を行うことで、品質やコスト面で大きなメリットがあります。
型入れが必要な理由
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革のムダを最小限に抑える
型入れを適切に行うことで、無駄な端材を減らし、コストを抑えられます。
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革の繊維方向を考慮し、強度を確保
革には繊維の流れがあり、適切な向きで裁断しないと変形しやすくなります。型入れによって、必要な強度を確保できます。
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傷やシワを避け、美観を向上
天然皮革にはシワや傷があるため、型入れによってそれらを避け、高品質な仕上がりを実現できます。
型入れのポイント
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裁断前に革の状態を確認
- 繊維の流れ、シワ、傷の位置を把握し、使用可能な範囲を見極める。難ありの部位は印をつけておく。床面も必ずチェックして割れや凹み穴あきを吟面に同じように印をつけておく。その部分は使用しない。
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製品ごとの適切な配置を決定
- パーツの形状とサイズを考慮し、無駄なく配置する。
- 繊維方向を考慮し、製作製品の使用環境に適した強度を確保する。
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ロットごとの品質を均一化
- 同じ型入れ基準で配置することで、品質のバラつきを抑える。
型入れを考慮する業者選びの重要性
型入れを行わずに裁断すると、材料ロスが増えたり、パーツの強度や品質が不安定になります。高品質な製品を安定的に作るためには、型入れを適切に行う裁断業者を選ぶことが不可欠です。
松本皮革有限会社では、ヌメ革の特性を理解した上で、最適な型入れを行い、裁断精度の高いパーツを提供しています。A3サイズ以上のヌメ革パーツの裁断をご検討の方も、ご相談ください