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革の仕上げ塗装方法
みなさんこんにちは。
今日は革の塗装作業について。
お客さんの要望はもちろんですが、タンナーさん、製革工場の設備によってもできることは違います。
以下の4つの方法を色々組み合わせることによって製革の仕上げが行われます。
①刷毛塗り・・・刷毛を用いた仕上げ塗装は植物タンニン革、豚革、銀磨り革、床革など、表面の凹凸が
大きい革、毛穴の深い革の塗装に用いられます。革表面の状態に応じて毛足の長さを選択して塗装を行い
ます。一人または二人で行い、当社では、私、または私と社長で行います。出来るだけ素早く仕上げ用顔料
や配合液を革全体に均一に塗布して刷毛ムラがないようにします。
スプレー塗装の下塗り時にも行います。
②スプレー吹付・・・最も一般的に行われている方法です。圧縮空気をスプレーガンに通し、空気が吐出する
時の圧力を利用して塗装液を革に塗布していきます。手吹き、ロータリー式(回転式)が一般的。ロータリー式
は複数個スプレーガンが設置されたロータリー吹付器下をベルトコンベアに載った革が移動します。溶剤や
塗料液の液量調整、コンベアの速度を機械的に管理できます。
手吹き式は手作業で染料、顔料、溶剤などをスプレーガンボトルにそれぞれ必要時にいれて塗布していきます。
当社はこちらです。
③カーテン塗装・・・均一な液量をカーテン状にして下に落下させていく機械を用いて、その下を革が、一定速度
で移動していくことで、塗装が行われます。常に一定量の塗料を革表面に塗装していく方法に適しています。
エナメル仕上げ塗装などに適しています。塗膜が薄く、柔軟な革の塗装にはあまり適していません。
④ロール塗装・・・ロールコーターマシンという機械を使用します。溝ロールに塗料を含ませて革表面と
接触、回転させ、塗料を革表面に塗布する方法です。ロールの硬度、溝の深さ、押し付け圧力などで、
塗膜の厚さを調節します。
当社は、こじんまりやっていますので、①、②の刷毛塗り、手吹きスプレーガンによる染色塗装を行っています。
現在は小ロットが主で、一日の吹付作業、大体半裁を10~15枚程度がマックスです。毎日やるわけでは
ないので、特に天気が良い日を選んで、週に1回くらいの頻度で行います。
刷毛塗り、吹付けに乾燥を挟みながら行いますので、開始から数日をかけて行っています。
小さいロットでは、このところは、個人で副業などで革製品を作る方がいらっしゃるので、
その方からご相談があった場合、少量50デシ~100デシ位量の革を染色します。
当社設備では丘染めになります。
作業方法書いてきましたが、革の仕上げ塗装の際、その前後に行う補助作業があります。
その色々な作業について次回紹介します。レザークラフトをされる方にもご参考になることも
あるかと思います。
それでは!