ブログ

blog

バンドナイフの刃も負ける革の固さと集中力。

 

みなさんこんにちは。

 

革って結構硬いということは、革で様々なものをお作りの方でしたら、

ご存じかと思います。

 

ただ、同じ生地の一枚の革でも、自然のものである以上、部位によって

固さは違います。

 

私も自分の背中とお腹を触ると、背の皮は少し硬く、腹の皮は(たるんでいるのか)柔らかい

のが分かります。

足、手はよく使うので硬い。

首周りはシワが出来やすい。

 

とってもザックリですが、牛さんもまったく同じです。

また、鞣しの具合によっても、革の硬さはロットによって変化します。

 

 

そして他に革漉き屋が気にするのは、革を干す際に革をひっかける為の穴です。

一枚目の写真がそれです。

 

この部分周囲は、干すと革の重量がかかります。

重量がかかると密度が高くなった状態が保たれたまま乾いていって、革になっていきます。

すると、どうなるか。

 

実は、かなりの硬さになります。

革漉き屋は、「骨」と呼んでいます。

 

バンドナイフの刃は高速回転しているので、とっても危険です。

物体が触れると一瞬で切り落とされます。

その刃に勝ってしまうくらいの硬さです。まさに「骨」

 

そのくらいの硬さなんですが・・・・、

未熟者の私は集中が足りず、その部分をバンドマシンに通してしまいました・・・。

 

するとどうなるか。

 

試し漉きでしたが、バンドマシンの刃が欠けてしまいました!

1枚目写真の床面筋は刃こぼれ跡です。

 

しかし、バンドマシンは常に刃を研ぎながら作業をしているので(2枚目写真)、

しばらく時間をおくと、刃がまた鋭く研がれ、切れ味は回復します。

 

やってはならないことなので、意識を集中せねば!

まだまだ全然ですね。

 

栃木レザーのような、厚い半裁を漉く際はこの部分を必ずカットします。

機械と刃にかなりの負荷をかけてしまうので、注意が必要です。

 

バンドマシンの刃と同じように、高速で動きつつも

意識のキレをよくするために、

しっかり自分を研鑽するのが大切。

 

無駄なもの、いらないものを、削り落とす。

集中するときは、シンプルに革を見る。

 

まだまだですね・・・。

 

がんばります!

勉強になります。それでは!