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顔料仕上げの革について

こんにちは。

 

晴天の日は、染革日和です。本日、革を染めました。

 

今回は染革でよく聞かれる、染料、顔料の違いについて、簡単に書きます。

①違い②メリット、デメリット  とごく簡単にいきます。

 

①染料と顔料の違い

色を革に染み込ませる=染料

色を革にのせる=顔料 となります。本当にざっくり分けるとこの違いです。

ちなみに当社メインの顔料染めは、丘染め、といいます。

 

革の地の色(革の表面の風合い)が残る=染料

革を発色良く色でコーティングする=顔料 となります。

 

染料は、色を染み込またもの、顔料は色を塗ったものというイメージですね。

本当におおまかに分ければこういうことです。

 

②メリット、デメリット

染料・・・革の風合い、経年変化が楽しめる。生地の良い比較的高価な革が使用される。

が、キズ、シミに弱い。ある程度、手入れが必要。それを楽しむなら〇。

顔料・・・水に強く。シミになりにくい。色落ち、キズの場合でもメンテナンスがきく。発色がいい。

が、表面がのっぺりした印象になる。革の経年変化はあまり分からない。

 

双方それぞれのメリットデメリットは表裏一体というか・・・、

使用用途や製品(鞄等)を使う方の価値観により、メリットにもデメリットにもなるのだと思います。

 

多少のキズやしわ、使いこむときのシミ、日焼け等含めてそれも良しと

楽しみたい方、お手入れ含めて革を使いたい方は染料仕上げでしょうか。

 

ランドセルのように雨に強く耐久性が必要な場合とか、発色いい色が好みの場合は、

顔料仕上げといったところでしょうか。コストとしてはこちらの方が気楽に使える製品が多いですね。

 

 

どちらもありだし、それは使う方の価値観で革を手にして

頂くのが良いと思います。

当社も実はかなり以前までは、染料による染革も行っていました。

 

タイコという設備でこちらに革と染料を入れて回していました。

 

ランドセル用の革が主になり顔料染めが中心になってからは、

あまり稼働していませんが・・・、まあ、来て下さる皆様に

珍しく見て頂くだけでも価値があります。

今後しっかり活用するのも考えていますが。

 

先日、床革に顔料仕上げした革を紹介させて頂きました。

水分に弱い床革には顔料仕上げが良いのですが、

こういった手軽に使えるものを、クラフトされる方にも安く提供できないかと

思案しています。

ハギレも当社では顔料仕上げして、小さな部分の鞄パーツにします。写真みたく。

そんな感じで、欲しい方にお分けしますね。

 

では。