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革に会う、ということを小さく作る。
みなさんこんにちは。
職業柄様々な方から、写真や画像を見せて頂き、
「どういう革(本革?合成皮革?)で製品の価格に見合ったものなのでしょうか?」
「写真と同じ革はいつも買うことができるの?」
というようなご相談を受けることがあります。
私の拙い知識と経験で分かる範囲のお話はできます。是非させて頂きます。
でも、そのものを前に一緒に見て、触って、お互いにその革を
経験することに勝るものは、やはりありません。
写真はランドセルサンプル(キャメル色)の革、
栃木レザーの素の革です。
もったいない気がすごくするのですが、お客さんが写真や画像だけの
ランドセルでは分からないので、ランドセルになる革の一部を裁断して
サンプルシートを作成して、触って頂き、見て頂きます。
実際目にする色、触感、匂い、そこから感じる、身に着けた時のイメージ
で、「よし、オーダーしよう!」となるわけです。
サンプル裁断って地味な作業ですが、
個人的には、そういうリアル体験の橋渡しをしている感覚なので、
責任あるお仕事を頂いて本当に有り難いことです。
下の写真の栃木レザーは、当社がメインで扱う革で、洗いが入っていない
まだ色々なものが革に含まれる自然の皮にかなり近い武骨な革です。
一旦命が止まったはずなのに、
また、新しくそこから革新が起こって、革が始まっている・・・。凄い。
そういう革を目の当たりにして、「これで何か作ろう。」
と、感じて下さる方がいると本当に有り難く思います。
自分は単にその繋ぎ目に過ぎませんから、コツコツと繋ぎ目が
一個でも増えるようにするしかありません。
そして、いつも革漉きで当社をご利用頂くお客様へ。
色々な革をお預かりさせて頂き本当にありがとうございます。
大変勉強になります。
革をお預かりすると、大切なお子様をお預かりする緊張感みたいなものを感じますが、
そのお子様(革)が、難しい場合、「このくらいの誤差(ブレ)ならいいですよ。」
と言って下さる慈悲深さに、いつも救われます・・・。
革とお客様との出会いに感謝しつつ、
日々精進致します。
それでは。