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クリッカー(裁断機)での型抜きについて。
こんにちは。
一つのことに集中して作業すると、気持ちが落ち着くことってありませんか?
革で作るお仕事をされている方は、革に気持ちを集中させていらっしゃると思いますが、
いかがでしょうか?
私の場合は、クリッカーによる裁断もその一つです。様々な革製品の業者様から
「この鞄のこのパーツ達を500組」などという形で、ご依頼頂きます。
ありがたいことです。
そして、革を広げ考えるのは、「いかに無駄なく型入れするか」ということです。
自然の革は生き物の皮から出来ていますので、当然、真四角とかありえません。
そして綺麗な場所、シワのある場所、様々です。
型も色々な形なので、生地に当てはめると裁断した後、どうしても残ってしまう部分が
発生します。歩留りというものです。
それをいかに最小限にするか。同時に革の繊維の方向やシワを考え、均一な部材に
していく。かつ、部材のふちがが絶対欠けないようにすること。
裁断した後に残る革を見ると、経験や技術はさることながら、素材に対する理解や愛情、
そして革への集中力など、全部出てしまう。父の裁断後の革はキレイに食べられた魚の骨みたいです。
プレスしている時、心落ち着くのですが、自分が残す残骸を検証すると、
心揺れますね・・・。
革、素材をしっかり有効に使い切る。もっとそのことに集中せねば。